


2025年11月1日(土)・2日(日)に丸亀市の本島にある木烏神社・千歳座での公演は無事終了いたしました。たくさんのご来場、誠にありがとうございました。
本作品は2019年に四国学院大学アーティスト・イン・レジデンス・プログラム(SARP)を通じて学生たちと共に創作し、ノトススタジオと愛媛県の内子座で上演しました。

初演のメンバーが卒業した後も新入生を交え、メンバーを変化させながら、何度も再演してきました。

そして今回、〝決定版〟ともいうべき在校生と卒業生の混合チームによって、源平ゆかりの瀬戸内に浮かぶ本島で再演することができました。
また、会場となった千歳座は塩飽大工により文久2年(1862年)に建設された芝居小屋で、丸亀市の有形文化財に指定されています。

2025年8月6日(水)15:00「兵藤公美SHOWING」、8月25日(月)15:30「Nir de Volffショーイング」が無事終了しました。たくさんのご来場、誠にありがとうございました。
授業とショーイングの様子を写真でご紹介いたします。
©MEX
「Nir de Volffショーイング」
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2025年6月5日(木)~8日(日)に上演した、SARPvol.27『真夜中の牧神たち』は全公演無事に終演しました。ご来場ありがとうございました。
今回はダンサー・振付家の岩渕貞太氏(DaBYレジデントアーティスト)を迎え、舞踏や武術、脳科学等をリサーチし、身体表現の革新を追求する岩渕氏の指導のもと、身体の内側に目を向け、新たな領域を探求し、作品を創作に挑みました。

ロシアで始まったバレエ・リュスの代表作『牧神の午後』から
インスピレーションを受け作品の創作に挑戦しました。『牧神の午後』は牧神の欲望をありのまま描き、振付もそれまでのバレエの常識を覆したセンセーショナルなもので初演時、大きな話題となった作品です。エジプトの壁画もしくは古代ギリシャの壺に描かれた絵に着想を得たといわれる当時の振り付けをリサーチし、三次元の舞台を二次元的なものにする現代においても独創的な手法を再現しました。
また、人の身体に眠る「踊りたい」という欲望を原作の牧神に重ね合わせ、普段は眠っている野性的な身体から生まれる表現で100年の時を超えて現代に牧神をよみがえらせました。
© Kato Shinpei
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2025年4月1日 (火)・5日(土)に上演した、『ロミジュリ Contemporary』は全公演無事に終了しました。
本作品は新入生オリエンテーションのイベントの一環で創作した作品ですが、公開ゲネも含めて2ステージだけ一般公開しました。
今年で3回目となる本作ですが、毎年アップデートした作品を楽しんでいただけるように様々方法で作品創作に取り組んでいます。昨年に続き、勉強会を開いて時代背景やそれぞれの役について理解を深め、今の自分から観る「ロミオとジュリエット」を研究しました。また、発声練習や体力づくりといった基礎トレーニングの見直しを行い、演出補として入っていただいている、青年団/サラダボールの鈴木智香子さんご指導のもと日々トレーニングを欠かさず行いました。
演劇に必要とされる基礎的なスキルから作品や役への向き合い方まで大きく成長することのできた1カ月となりました。
【公演写真】

2025年2月19日 (水)~23日 (日)に上演した、
12期生卒業公演『As it is』『星を求める 蛾の願い』は全公演無事終了しました。
卒業公演では四国学院大学「身体表現と舞台芸術メジャー」の4年生が作品の企画から上演までをすべて自分たちで行います。
今回はダンス作品と演劇作品の2本立てで上演しました。
ダンス作品『As it is』は、普段出演者の楽屋やくつろぎの場であるグリーンルームを客席とし、そこから見える外の風景が舞台として創作されました。観客は、窓からの風景を眺めながら、その風景に溶け込むように現れる2人のパフォーマーの日常に居合わせたかのようにやり取りを目撃し、徐々に作品の中に巻き込まれていきます。刻一刻と変わる2月の善通寺の風景とともに変化するパフォーマー2人の関係性と各回で変化する観客とのやり取りが魅力の作品となりました。
演劇作品『星を求める蛾の願い』は、同期の心を覗きたいという脚本を担当した学生の視点から執筆されたオリジナル作品です。公園に無断で設置された石膏のモニュメント。モニュメントを設置した犯人は廃棄物処理法違反で逮捕される。しかし数日後、モニュメントが中学3年生の少女の遺体を加工して作られたことが発覚し、事件は急展開を迎える。作品に登場する人物たちは演じる学生のキャラクター性が反映されており、4年間近くで見てきたからこそ描ける人物像が魅力の一つです。また、人がだれでも持つ、”表”と”裏”のあいまいな境目が描かれており、どこまでが表の顔で、どこからが素なのか…。その曖昧さにまた想像を掻き立てられて、一層登場人物たちに興味を惹かれてしまうような作品となりました。

2025年1月11日 (土)~15日 (水)にノトススタジオで上演した、SARPvol.26『ポケットの中の月』は無事全公演終了しました。

今回は「東京 2020 パラリンピック」開会式にも出演した、マイム俳優・演出家・振付家のいいむろなおき氏を迎え、作品を創作しました。本作は稲垣足穂「一千一秒物語」という文学作品を台詞はほとんど使用せず、身体表現とマイムの手法を使って稲垣足穂の世界観を表現しました。
原作の「一千一秒物語」では人間と天体のコミュニケーションや、擬人化された天体が多く登場します。
この原作に漂う幻想的で不思議な世界観から受けたイメージを「視覚化」し、様々なマイムの手法を駆使して作品に落とし込みました。

普段、身体表現に馴染のない学生も、筋トレやマイムの基礎的なトレーニングを学び、それぞれの身体を使用した表現の幅を広げることができました。
自身の肉体のみでパフォーマンスすることの難しさと、舞台上に様々な空間を自由に描き出すことが出来るマイムの魅力を体験できる貴重な時間になりました。

2024年10月23日(水)~27日(日)にノトススタジオで上演した、SARPvol.25『その人を知らず』は無事全公演が終演いたしました。
ご来場、誠にありがとうございました。
本作は戦中と戦後を舞台に一人のキリスト教徒の生き方を描いた作品です。キリスト教の精神を貫くために、戦時中に出征を拒み家族を含めてひどい目にあった男が、戦後には「戦争反対を貫いた英雄」として崇められます。
本人の信念は変わっていないのに、周囲の変化によって評価が180度変わってしまう、思わず目を背けたくなるような人の弱き精神が描かれています。
今回は舞台と客席の“境があいまい”ということが特徴の一つです。役者が観客の間を走り抜けたり、観客のすぐ隣で話が展開されたり、普段の舞台と客席の構造とは少し違ったかたちでつくられました。
観客は物語を「観劇」するのではなく、その場で起こることを「目撃」するようなスタイルで2時間50分という時間を忘れさせるような、没入感が味わえる仕掛けが施されています。
演劇のライブ性にこだわる多田氏の演出と、役者の身体、観客の身体、音楽、美術、照明が一つの舞台で交差し、躍動感あふれる作品となりました。

2024.8.30(金)に上演したHeini Nukari × Shikoku Gakuin University SHOWINGは無事終了いたしました。ご来場誠にありがとうございました。
フィンランドからダンス・ボイスアーティストで身体を軸としたボイストレーナーのヘイニ・ヌカリ氏を招き、彼女が長年探求してきた、『BODY IS VOICE 体は声』についてを学びました。動きと声と呼吸を統合させる方法を模索し、その可能性を探求しました。
一人やペア、グループで行うエクササイズでは、新しい声や動きのパターンを見つけるための課題をヘイニ氏に提示してもらい、学生たちはもらった課題にそれぞれのアイディアを加え、発展させていきました。最終日には7日間で学生たちが学んだもの、経験をショーイングというかたちで発表しました。
《ショーイング写真》

2024年8月10日 (土)に上演した「市原佐都子×四国学院大学 SHOWING」は無事終演いたしました。
夏の集中講義で⼈間の⾏動や⾝体にまつわる⽣理、その違和感を独⾃の⾔語センスと⾝体感覚で捉えた劇作、演出を⾏う劇作家・演出家の市原佐都⼦⽒を招き、ワークショップ形式で講義を行いました。最終日には7日間の集中ワークショップを通して学んだものをもとに、小さな作品をつくり、発表しました。
今回は舞台の原点となる「戯曲創作」について学びました。
市原先生がどのように戯曲を書いているのか、自身の作品を参考にその方法とアイデアを教えていただきました。

戯曲を書いたこのない学生が多い中、ヒントとなる要素をいただきながら、1人1作品書きあげることができました。
最終日には学生3名の戯曲をリーディング形式で発表しました。
戯曲を書き上げることを目指しながら、“書く・読む・観る”の多面的に戯曲の魅力にふれる7日間となりました。